住宅・土地統計調査による空き家の現状
総務省統計局が行っている『住宅・土地統計調査』で、2018年時点で日本の空き家は846万戸で総戸数13.6%と前回の調査より179万戸(3%)増えてます。
対してアメリカでは約10%前後、ヨーロッパの中でも高めのイギリス・ドイツも数%程です。
ちなみに空き家率が高い県の上位3位は以下の通りです。
第1位 山梨県 (約21%)
第2位 和歌山県 (約20%)
第3位 長野県 (約19%)
日本で空き家が増え続ける原因
・長期にわたって保存・利用できる住宅が少ない
高度経済成長期に質より量を重視して建物が建てられたため、長期にわたって保存・利用できる住宅が少ない。
・少子高齢化と高齢者の持ち家率
高齢者の持ち家率が全体で約80%を超えております。その子供である相続世代も、親の家とは別に6割以上の世帯が持ち家に住んでいます。
海外における『土地・住宅』に対する考え方
海外では土地や建物等は、国民全員の共有財産としての認識があります。
従って、相続する相手がいない場合は国有となるか、不動産会社などが買い取って、次のお客様に備えることになります。
日本では自己所有の意識が強いため、放置するという結果に繋がっています。
持続可能な社会にするためには
・土地と資産と認識する
土地や建物がある空間を資産と全員が共通認識することができれば『適切に管理する』に繋がります。
日本では土地や建物を『個人の所有物』であるという考えが残っているため、固定資産税を支払っていれば放置していても問題ないという行動に結びついてしまいます。
・土地や建物の価値が周辺環境と連動するという考え方
自己所有の土地や建物であっても、『共有の資産』という認識のもと、周辺環境の価値と自己所有物件の価値が連動するという考え方を持つことが重要です。
空き家問題は個人や不動産業界だけの努力では改善することは難しいです。
自治体と不動産のするなど、協力して行動を起こすことで、空き家=資産に変えることができるようになります。